内定者フォローまとめ(基本から応用まで)

いまやほとんどの企業で行われている内定者フォロー。内定者が抱える不安を払拭し、社会人デビューに向けて意識を切り替える目的で行われています。効果としては内定辞退を軽減だけではありません。辞退を考えていない内定者にとっても入社に向けて自身の気持ちを整える機会になるため、採用活動において重要な施策と言えるでしょう。本コラムでは、内定者フォローの基本から具体的な方法までご紹介します。
【関連の動画セミナー(下記画像をクリック)】

内定者フォローの必要性
また、いわゆる「就職氷河期」が2005年にいったん終息し、有効求人倍率が一転して上昇する2006年からは学生優位の売り手市場が続いています。優秀な学生ほど複数の企業から内定を得るため、学生も取捨選択の決断を迫られることになります。
さらに、経団連が2021年春の入社から採用活動に関する指針廃止の意向を表明したことで、一層の早期化・長期化・通年化への懸念が広がっています。
内定、あるいは内々定から無事入社に至るまで、採用企業は内定者を繋ぎ止めるためのフォローがますます必要不可欠となってきました。
内定辞退の現状
![]() |
内定辞退人数÷内定出し数=76.6÷167.2で、2019年卒の内定辞退率は約46%。40%以下になる事態は何とか避けたいものです。 |
![]() |
2019年卒の内定辞退者は、全体で12.5%の企業が「かなり増えた」、27.8%の企業が「やや増えた」、38.3%の企業が「変わらない」と答えています。 |
![]() |
![]() |
内定辞退による企業側の損失
コスト面だけでなく、採用に携わるマンパワーも、企業にとっては看過できない問題です。2019年卒採用活動においては、今後の課題としてマンパワーが企業アンケートのトップに挙がっており、新卒採用に費やす時間や人数が「増えた」とする企業が「減った」を上回っています。
![]() |
企業にとって2019年卒新卒採用における課題のトップは「採用に係るマンパワー」。
新卒採用活動に費やす総時間は、「減った」と答えた企業7.0%に対して、「増えた」は49.7%。 |
内定者フォローの重要性
![]() |
内定者一人はエントリー者数十人と同じ価値があり、一人辞退すればその分を失います。追加採用となれば、必要数×数十人のエントリーを新たに集めたり、説明会や面接を繰り返さなければいけません。コスト的にも、労力的にも、企業にとって大きな負担となります。 |
![]() |
![]() |
内定辞退リスクが高まる時期
※株式会社ガイアックス 内定者フォローSNS「エアリーフレッシャーズ」調査
この3つのピークに、不安を抱えている内定者にタイミングよくアプローチし、不安を解消することが肝心です。ただし、不安を増長させたり、企業に対する不信感を抱かせたりするアプローチは、かえって逆効果です。
内定辞退を防止したいあまりに、「オワハラ=就活追われハラスメント」(他社への就活終了を企業が強要したり、内定を出す条件として就活学生を長期的に拘束したりといった行為)になってしまうと、学生ばかりか、社会的信用も失いかねないので、要注意です。
内定辞退の原因
以下は、内々定後、不安が解消されないと答えた学生に対して、「こうだったら不安が解消されたのにと思うことは何か」というアンケートに対する回答です。
![]() |
内々定後の不安が解消されない学生のみを対象としたアンケートで、「もしこうだったら『この会社でいいのか』という不安は解消されたのに」と思うこと(複数回答)は、「不安は解消されないと思う」という回答を除けば、1位「その仕事を一生やっていけそうだと思える」21.0%、2位「不安なことについて入社予定先の人と話し合う」17.2%、3位「内々定者同士で交流がある」。 |
2位が「不安なことについて入社予定先の人と話し合う」、3位が「内々定者同士で交流がある」。これから一緒に働く「先輩や上司、同期・同僚に対する不安」も解消したいと考えている学生が、数多く存在します。
![]() |
![]() |
内定辞退する学生の心理(コメント)
◆「せっかく内定もらったのに、モチベが下がって、自分の選択に後悔…就活中のあの熱量は何だったんだろう?」
◆「昨年6月に第一志望の企業に内定をいただきました。過度な期待はせず、技術習得とお給料のためと納得していたはずなのに…会社の嫌な面を見てしまい、学生生活も残りわずかなこの時期に、内定ブルーです。技術職なのに研修がやけに短く、内容もいい加減。なのに、根性論的な課題ばかり与えられます」
◆「内定もらった途端にブルーになってる。目標持ってしっかり就活してきたし、仕事内容も希望通りなんだけど、ホントに、自分、やっていけるの?」
◆「内定先の不正のニュースばかり目にして、先見の明がなかったとガックリ…」
◆「就活のため、思いきって髪染めるのやめて、スーツ着て、エントリーシートにももっともらしいこと書いて、なんと1回の面接で内定!ホントにこれでいいのか…。他の内定者はどうなんだろう?」
悩みや迷いの中身は、やはり「会社に対する不安」「自分に対する不安」「同期に対する不安」が中心です。
内定辞退防止のメソッド(理論)
![]() |
ザイオンス効果の測定では、3回目の接触で認知され、7回目の接触で購買、すなわち決定・決断を前向きな行動に移すとされており、好感度は接触回数に比例して上昇します。 |
就職する、企業に属するということは、言い換えれば「チームで働く」ことです。チームに対する不安が解消されれば、学生の選択肢は決断・決定へとシフトします。「他人同士の集まりをチームに変える方法」として、ハーバード・ビジネススクールのエイミー・C・エドモンドソン教授は「心理的安全性」を提唱しています(http://www.ted-ja.com/2019/02/amy-edmondson-how-to-turn-group-of.html)。
心理的安全性とは |
内定者が求めるフォロー内容
![]() |
![]() |
![]() |
内定者フォローで希望する内容の1位「内定者懇親会」は、内々定者フォローや、内々定者研修を受けたい理由として挙げられている「内々定者同士の人間関係を深めたい」心理の反映。内定者フォローで希望する内容の2位に「勉強会・グループワーク研修会」が挙げられ、研修として受けたい内容としては1位「ビジネスマナー」、2位「仕事理解・会社理解」、3位「コミュニケーションスキル」、4位「ビジネスシミュレーション」となっている事から、学生が希望する「内定者懇親会」は必ずしも食事会や飲み会とは早計に断じられないことが伺えます。 |
![]() |
※2019年卒マイナビ学生就職モニター調査より |
内定辞退防止の具体的施策
![]() |
![]() |
(出典・参考)
・就職白書2019(リクルートキャリア)https://www.recruitcareer.co.jp/news/pressrelease/2019/190225-01/
・19年卒内定動向調査/20卒採用活動予定調査(キャリタスリサーチ 株式会社ディスコ)https://www.disc.co.jp/press_release/6451/
・新卒採用サポネット – 新卒採用の予算について(マイナビ)https://saponet.mynavi.jp/guide/process/part-1/
・みん就(みんなの就職活動日記)- 就活・新卒採用のクチコミサイトhttps://www.nikki.ne.jp/
・就職 – 5ちゃんねる掲示板 https://www.5ch.net/recruit
・Google re:Work – ガイド: 「効果的なチームとは何か」を知る https://rework.withgoogle.com/jp/guides/understanding-team-effectiveness/
・2019年卒マイナビ学生就職モニター調査(7月の活動状況)https://saponet.mynavi.jp/wp/wp-content/uploads/2018/08/monitor_2019_5.pdf
・株式会社ガイアックス 内定者フォローSNS「エアリーフレッシャーズ」調査(コラム)https://fresher.jp/column.html